AIやセキュリティの領域でコンサルティングを続けてきた中で、一貫して「現場での経験こそが真の力」という信念を持ち続けてきました。
しかし、AI技術の発展と社会実装が一気に進むなか、企業は「AIをどう活用するか」だけでなく、「どうすれば信頼できるAIシステムを構築・運用できるか」という新たな課題に直面しています。
特に、AIが社会に深く浸透するにつれ、ITシステム全体におけるセキュリティとプライバシーの確保は、ますます重要なテーマとなりました。AIシステムが適切に設計・運用されなければ、データ漏洩や不正アクセスといったセキュリティリスクが高まるだけでなく、個人のプライバシー侵害や差別的な判断を引き起こす可能性もあります。
今やAIガバナンス(責任あるAIの開発・運用体制)は、組織の競争力や社会的信用に直結する重要なテーマです。不透明なAIの導入は、ビジネスリスクだけでなく、社会からの信頼を失うことにも繋がりかねません。現場と理論の両方をどう活かせるかが、これからの専門家に問われていると感じます。
私自身、これまでの実務を通じて専門性を高めてきました。しかし、AI分野では社会的な制度・規制も急激に整備され、国際的な知識の証明や、グローバル基準での説明力がますます重要になってきています。
こうした状況を踏まえ、私はこの度、IAPP認定AIガバナンス・プロフェッショナル(AIGP)資格を取得しました。それは、「現場で培った経験」と「国際的な知識体系」の両方をもつ必要があると考えたためです。
AIGPの学びを通じて、EU AI法や各国・地域のAI規制、AIA(AIのリスク評価、EUではCA、データ保護ではDPIA)など、グローバルで求められるAIガバナンスのフレームワークを整理し直す機会を得ることができました。
従来の「現場の勘・経験」だけでなく、規制対応、リスクマネジメント、倫理設計など幅広い視点で、より本質的なAI活用支援が可能になります。AIGPの知識と組み合わせることで、特にAIにおけるセキュリティとプライバシーの側面、すなわちAIシステムが抱える固有の脆弱性や、データ保護に関する課題への対応力を一層深めることができます。
今後は、このAIGPの知見を活かし、以下の分野でサポートが可能です。
AIガバナンス体制の設計・実装支援
AI規制や社内ポリシー策定の伴走支援
AI活用に伴うリスク評価・セキュリティ評価
実践的なAIセキュリティ・プライバシー教育・講演
資格取得は実務と社会要請のギャップを埋めるための重要な通過点でありコミュニケーションや発言の根拠などのツールだと考えています。
今後も、IT全般、セキュリティ、プライバシー、AIガバナンスの分野において「現場で使える知恵」と「グローバルに通じる知識体系」を融合させ、AIガバナンスやリスクマネジメントに悩まれる方々を支援していきたいと考えています。
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